【名古屋えいこく屋】紅茶専門店のフルーツティーを訪ねて PT.1



 11月某日。この季節とは思えないほど穏やかに晴れた陽気のなか、はちみつバードの連載『本と、紅茶と、あの頃と。』でお馴染みのすずまきさんと名古屋の覚王山で待ち合わせをしました。お目当は、「えいこく屋パーラー」。主に国産のドライフルーツと、フルーツティーの販売をしているお店です。

 今回は、そちらで開発された人気定番商品であるフルーツティーにまつわるお話を、わたくし夏色インコがレポートいたします。





木の窓枠や陳列棚がなんとなく、古本屋のような雰囲気を醸し出す外観。

覚王山日泰寺から伸びる参道には、個性的なお店がたくさん並んでいます。



こちらが「えいこく屋パーラー」です。

こころ魅かれるレトロな看板が目印。



なかに入ると、店内には所狭しと紅茶やドライフルーツが並んでいます。

パッケージはすべて、近くにお住いのイラストレーターさんが描かれているそう。

この手作り感がえいこく屋のトレードマーク。



どことも似ていない、オリジナルです。


立ち上げ当初からこちらを任されている「えいこく屋紅茶店」商品部アドバイザーの川崎さんに

いろいろとお話を伺ってみました。



えいこく屋紅茶店は、35年前にまだ当時は全国でも珍しかった紅茶専門店として

スタートしました。そして13年前に、新しいお店を作りたいとこちらのパーラーが

開店しました。


なぜフルーツを扱うようになったのか。

そのころ自称柿博士(笑)を名乗る方が、自宅で育てた大量の柿をなんとかして欲しいと

店に持ち込んだのがきっかけで、ケミカルを排除した減農薬のフルーツが各地から集まるように

なったとのこと。

ご結婚前はデザインのお仕事をされていて、元々センスの良い川崎さん。

とにかく感性とノリでこれまで多くのオリジナル商品を開発、現在に至るそうです。

柿博士?思わず笑ってしまいましたが、なんて楽しいお仕事でしょう。

川崎さん曰く、自分が好きな商品じゃないと売れないから、と。深く納得。



現在では、旬のシーズンにおつきあいのある果実園からスーパーなどに出せない規格外のフルーツを

一気に500kg〜1トン(!)ほど仕入れているそう。この方法で、コストがグッと抑えられています。

産地はすべてこだわりの国産。ノーワックスだし、減農薬。安心して皮ごと食べられます。


入荷後はオレンジのみ温風乾燥、その他のフルーツはフリーズドライにします。

ドライフルーツは、生と比べると重さが10分の1になり、その分旨味が10倍に凝縮されます。

もちろん、フルーツに含まれるビタミンや食物繊維も豊富。

ただのフレーバーじゃなく、こんなに美味しい果実そのものが入った紅茶はどんな味なのでしょう?



店内では、ドライフルーツの試食、ドライフルーツティーの試飲もできます。

「どうぞどうぞ」と笑顔で川崎さんに促され、すずまきさんとわたしもいただくことにしました。


まず、漂ってくるフルーツの芳醇な香りに癒されます。天然のアロマです。なんて贅沢・・・

同時に紅茶の香りにも癒されます。最近では、市販のシャンプーなどにも紅茶の香りが

使われていますよね。紅茶の香りには、とてもリラックス効果があると思いました。



ドライフルーツは紅茶に使った後、もちろんすべて食べられます。

大きめにカットされているので、ふっくらとした半生食感を味わうことができます。


このドライフルーツティーにセットされているティーパックは、スリランカのウバ産の高級茶葉。

渋みが少なく癖がないため、紅茶とフルーツがお互いを引き立てあいます。

せっかくなので、お隣の「えいこく屋紅茶店」に紅茶のお話を聞きに行くことにしました。



柔和な笑顔で迎えてくださった営業課長の米山さん。

「こちらが当社のこだわりなんですよ」



な、なるほどー!確かに!

どこの茶園でいつ摘まれた茶葉か、というのがしっかり明記されています。

まるでワインのよう。



店内に所狭しと陳列されている膨大な数の紅茶箱に、すずまきさんも興味津々。

実は彼女、通っていた大学がこの近く。当時からえいこく屋にはよく出入りしていたそうなんです。


わたしにはよく解らない専門的な話を2人でされていました。



次回に続きます。



text &photo by 夏色インコ






【紅茶コーディネーターすずまきの紅茶レッスン♪】


♡ドライフルーツティーの美味しい淹れ方(基本・ホットティー)

①ティーポットとティーカップ、もしくはマグカップを温めておく。お湯で数秒すすぐくらいでOK☆ ②ティーポット、もしくはマグカップにドライフルーツとティーバッグを入れ、沸騰したての熱湯を注ぐ。ティーポットなら200ccくらい、マグカップならカップなみなみいっぱいまで。

③蓋をして3分蒸らす。マグカップでも必ず蓋をすること! お皿などで蓋ができればOKです。 

④ティーバッグをそっと引き上げて、さらに3分蒸らす。

ティーバッグを引き上げる時は絶対にちゃぷちゃぷしたり絞ったりしないこと!

⑤ティーカップに注いで出来上がり♪ ティーポットの中のフルーツをカップに入れると映えますよ☆

 マグカップの場合はそのままお召し上がりください♪ 

お好みでお砂糖やはちみつを加えて甘さを足しても。 



 ♡ ドライフルーツアイスティーの美味しい淹れ方

 ①ティーポットを温めておく。お湯で数秒すすぐくらいでOK☆

 ②ティーポットにドライフルーツとティーッグを入れ、沸騰したての熱湯を100cc注ぐ。

 ③蓋をして3〜5分蒸らす。

 ④ティーバッグをそっと引き上げて、さらに3分蒸らす。 

ティーバッグを引き上げる時は絶対にちゃぷちゃぷしたり絞ったりしないこと! 甘さを加えたい時は、このタイミングでお砂糖やはちみつを入れる。 蒸らしたらフルーツを引き上げてよけておく。

 ⑤別のティーポットなどに氷を100g入れ、④の紅茶を注ぎ急冷する。

 ⑥グラスに氷と引き上げたフルーツを入れ、⑤の紅茶を静かに注いだら出来上がり♪  



すずまき
紅茶コーディネーター、紅茶学習指導員。 普段は某大学で図書館司書(パート)の仕事をしています。 学生の頃の夢は「良妻賢母な司書の小説家」…とりあえず 「妻」と「司書」にはなれました。 書くことが好きで、書き出すと止まらなくなります。 






はちみつバード

わたしたちの日常はふと、 ノスタルジックなファンタジアに彩られる。 わたしだけが選べる、わたしだけのかわいい日常。 ことばと。写真と。

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