Uguistyle~1 女の髪






初めて「美容院」に行ったのは

何歳だったか。

 


駅前の母親行きつけのお店に連れられて、

大きな鏡と

立ち込めるあまりかいだことのない香り。

腰からカッコいいハサミやクシをぶら下げた人たち。

やたら眩しい。

わけのわからないまま椅子に座り



「できましたよ」

「あら、かわいい!」

お店の人と母親の満足そうな会話を耳にしながら

鏡に映ったヘアスタイルは

すごく変なマッシュルームカットだった。



高校の時、

背中の真ん中まであるパーマを

朝の電車の中で

急にふと思い立ってズル休みして

伊勢佐木町のヘアサロンでショートにした。



そんな高校が終わるころ

元町にあるヘアサロンに憧れて

初めて「行きつけ」のお店ができたけど

うなじのところのはえ方がおかしくて

ヘアスタイルがきまらないからと、

耳から下半分を刈り上げにされて

翌日学校で奇異な存在になった。



女子大生になって

ロングのソバージュで

小首をかしげるのが

何よりもカッコいいと信じてた。

誰に褒められたわけでもないのに。



髪は女の命。



頭の上にのっかってるだけなのに、

なぜこんなにヘアスタイルに拘るのでしょう。



朝のバス停で今朝、隣に立った女子高生が

前髪の位置を数センチ単位で

気にしてて



女は歳に関係なく

髪型って重要。



はちみつバードな私たちは

髪にボリュームがなくなったって

昔の面影がなくなってきても

刈り上げをしたあの頃と

少しも変わらず、

超肯定的なのです。



そして、今夜は

仕事帰りに月に一度しないと間に合わない

白髪染めに行ったのでした。







「uguisuがお届けするはちみつバードの身近な生活スタイル。

懐かしい乙女心。Uguistyle。」


text & photo by uguisu









新連載「Uguistyle」始まりました


アクセサリーに、靴に紙に骨董に。

飽くなき好奇心の目で見つめる日常は

彼女の大きな宝箱。

生活に密着する 衣食住を

お洒落にスマートに、

尚且つ情熱を持って創造する

uguisuスタイルの秘密を

ぜひ知りたいと思ったわけです。


 ー夏色インコ














はちみつバード

わたしたちの日常はふと、 ノスタルジックなファンタジアに彩られる。 わたしだけが選べる、わたしだけのかわいい日常。 ことばと。写真と。

2コメント

  • 1000 / 1000

  • uguisu

    2018.06.10 12:41

    @スイインコ編集長より先にこんばんは。uguisuです。 コメントありがとうございます。はちみつバードたちの悲喜こもごも。意固地な可愛さ。 そんなヒダをここで共有できたら嬉しいです。次回もお楽しみに♪
  • スイ

    2018.06.10 12:22

    新コラム「uguistyle」の新鮮なのにどこか懐かしい文体と uguisuさんのほんのちょっと先を見つめるエッセンスが心地良くて ついつい何度も読み直してしまいました。 次はどんな内容なんだろうともう次回を楽しみにしてしまっています(笑) uguisuさんにコラムを打診したインコ編集長の手腕が素晴らしいです♪