クリスマス特別企画「THIS IS ME」Happy merry Christmas !はちみつバードクリスマス特別企画「THIS IS ME」にご参加いただいた皆さまより素敵なエピソードや作品の数々が届けられました。それぞれのかけがえない物語と共にpeacefulなひと時を過ごせますように。夏色インコより、LOVEを込めて。25Dec2021sayuZELDAleesallyhaienaRi.suzumakispecialuguisusuiNon*bookfavoritepoetryphoto
Sui's standards vol.5「美」のスタンダード子供の頃住んでいた家の近所に庭に葡萄の木がある古い洋館がありました。そこに住む高齢の女性は以前から近所の子供相手にピアノを教えておりすでに習っていた姉を真似てわたしも通うようになりました。***洋館の門構えはとても質素で塀というよりは垣根に近く白木でできた背の低い門を開けると、小道のような石畳が続いておりその先にクニャりと枝を伸ばした葡萄の木がテラスの柱にしっかりと巻きつき屋根代わりとなっていました。玄関がどこにあるとか洋館の壁が何色だったとか細かいディテールはもうすでに記憶に残っていません。ですが、夏になるとテラスの窓が開け放たれ葡萄の葉の陰になった暗い室内から白いレースのカーテンがちらちらと揺れ木漏れ日が丸い...20Nov2021suiher storyphotolife
Sui's standards vol.4リーフパイと紅茶今で言えばママ友でしょうか。姉の同級生のお母さんが自宅で開くお菓子教室に母は幼稚園にあがる前の小さいわたしを連れて参加していました。そのときの記憶を手繰ると必ず蘇ってくるのはクッキー生地に練りこまれたバターの甘い香りと当時にしては珍しかったリビングキッチンに差し込む明るい日差し。多分色々なお菓子を作っていたと思うんですが、唯一記憶に残っているのはリーフパイ。葉っぱの形をしたステンレスの型を薄く伸ばしたクッキー生地にサクりとはめてはペロりと取り上げる。拙いながらもわたしも1枚だけお手伝いさせてもらいオーブンシートにずらりと並んだ葉っぱの群れを眺めて嬉しかったのを覚えています。***リーフパイが焼きあがると今度は紅茶を準...05Dec2020suifavoritephotolife
Sui's standards vol.3牛歩のごとく最近、苦手だった場面づくりに挑戦しています。わたしの撮影スタイルのほとんどは偶然出会った素敵な一瞬を逃さずキャッチするというスナップショットが中心です。ワクワクするような一瞬に出会うために色々な場所に出向き、魅力的な人たちと出かけてはキラキラした一瞬を切り取ることが楽しみであり、ライフワークにもなっています。初個展の際にお披露目した作品のほとんどはそんなスナップショットの集大成と言えるものでした。あれから一年。半年は燃え尽き症候群で抜け殻になり。年が明けて少し気力が戻ったところでそろそろ何か撮影してみようと重い腰をあげました。ですが、あまりに久しぶりすぎて何をどう撮って良いのか迷っている間に気付けば新型ウィルスの自粛が重...03Oct2020suiphotolife
Sui's standards vol.2未完成の光景思い描いた光景が完成するまであとどれくらいかかるのでしょう。***当初はコテコテのイメージしかなかった鉄道写真です。「撮り鉄」という言葉もどこかおじさんチックでローカル線の撮影に行かない?と夫から誘われた時にはカフェでお茶するようなオシャレなお散歩写真に行きたいのにと心の底では思っていました。今だから呟ける話ですが。***夫の求める鉄道写真が絶景の中にポツンと走る列車であると知ったのは小湊鉄道という千葉のローカル線の撮影に行った時でした。入念に下調べをした夫が満を持して向かったのは満開の桜が咲く綺麗な駅舎、ではなく遠くに鎮座する山の上。雰囲気の良い駅舎で撮影したくてノロノロとふてくされて歩いているわたしに「絶対こっちの方...09Aug2020suiphotolife
Sui's standards vol.1格好つかない庭築40年を超える家に住んでいます。中古で購入したのが30代前半。その時すでに20年を過ぎていましたからあと数年で半世紀を迎えることになります。築年数だけ聞くと相当な古家と思われるでしょうが古びた雰囲気のない外観が素敵でお気に入りの我が家です。***日当たりと風通しもよく庭の樹木がよく育ちます。前の住人であるご夫婦が丁寧に庭を手入れをしてくれていたおかげでズボラなわたしたち夫婦が何もせずとも四季の花を愉しませてもらっています。春の満開の桜を皮切りにさくらんぼがなる頃には外壁沿いのバラが咲き乱れ初夏が訪れれば紫陽花が繁茂し夏はクレマチス、サルスベリと続きます。初秋の彼岸花の群生は圧巻です。この時期は庭のそこかしこが紅く染ま...13Jun2020suiphotolife
Interview sui 写真で綴られるストーリー 5月31日(金)〜6月2日(日)の3日間、雰囲気写真家スイさんの初の個展が吉祥寺にある『ギャラリーイロ』にて開催されます。はちみつバードの初期からのメンバーでいつも独特の美しい空気を連載も人気の彼女が、なぜ写真を始めたのか、どういう経緯で初の個展開催に至ったのか。日頃、滅多に自分のことを語らないスイさんに、わたくし夏色インコが突撃インタビューを決行。ひとりの女性としてのストーリーを聞かせていただきました。29May2019exhibitionspecialsuinewslife
sui 情景のある仕草(9)終わりの美学はらはらと舞い散る桜。川面に流れ着く花筏。満開の生き生きとした桜の花も美しいけれど栄華を過ぎて散っていくさまにも雅な美しさを感じます。日本人の根底に流れる「終わりの美学」は世界でも稀有な存在かもしれません。****先日、職場の先輩が退職されることになりました。彼女の補佐という形で10年近く働き後を引き継ぐ形でそのポストに就くことになったわたしですが事情があり退職までの期間が短くゆっくり引き継ぎをしてもらえる状態ではありませんでした。ある朝出勤してみると細かくまとめられた資料がそっとデスクの上に置かれていました。わたしが困らないように微に入り細に入り丁寧に。資料を読みながら彼女の仕事に対する意識の高さと責任感に去り際の美し...20Apr2019suiphotolife
sui 情景のある仕草 (8)「単純」は最大の武器バレンタイデーの当日わたし宛てにチョコレートが届きました。届いたレターパックは大きさとは反比例してずしりと重くこれは!と期待しながら封を切るとはたして中にはジュエリーケースのような紙箱とティファニーブルーの紅茶バックが添えられていました。差出人ははちみつバード編集長 夏色インコさん。寄稿して下さる皆さまへ感謝を込めてというメッセージと共に「紅茶コーディネーターのすずまきさんオススメのチョコレートとティーバッグのセットです。」と綴られていました。今回の写真はその紙箱に入っていたチョコをセレクトし撮影したものです。ワクワクしながら紙箱を開けた瞬間の感動と編集長と云う立場でありながらも謙虚さと感謝を忘れない夏色インコさ...16Feb2019suiphotolife
sui 情景のある仕草 (7)How deep is your love結婚式でこの曲を使うと知ったのは式、当日の朝でした。市ヶ谷の今はもうないフランス料理店でこじんまりとした人前式のウェディングパーティーを催しました。式のほとんどは二人で準備をしましたがどうしてもBGMだけは自分で選びたいと。遅刻ギリギリで式場に現れた夫が持って来たのがビージーズのこの曲でした。11Dec2018musicsuiphotolife
sui 情景のある仕草 6緑の指を持つ人よくある電車内の風景。写真ではなく想像してみて下さい。うつむきながら液晶画面を見つめている人90%その90%にわたしもしっかりカウントされています。隣の人に画面を覗かれることが嫌でブログやSNSを開くことはありませんが気になるニュースと情報収集にあけくれているせいか検索するのだけは得意になりました。何もないところからキーワードを考えタタッタッ!と指で検索画面をタップ。欲しい情報がヒットした時の爽快感はたまらなく。わたしだけの密かな愉しみです。****植物を育てるのが上手な人のことをグリーンサム(緑の親指)と呼ぶそうです。どんな瀕死の状態の植物でもグリーンサムに掛かればたちどころに元気になる。植物をすぐに枯らすか、放置し...16Nov2018suiphotolife
sui 情景のある仕草 5笑い声と笑顔笑顔が素敵ですね。良く笑いますね。若い頃から褒められることといえばこの一言に尽きるといってもいいくらいです。箸が転がっても笑える年齢を過ぎた今でも同様なのでその褒め言葉はあながち嘘ではなさそうです。撮影の仕事をするようになって笑いの大切さを実感しています。カメラマンにとって会話は大事な仕事の一つです。モデルが緊張でぎこちなくなってしまっていたら本来の素敵な表情は撮れませんからただひたすらに色々な会話をします。ウィットに富んだ面白い話を提供するのは苦手ですが些細な話題でも「面白い」と感じられるので現場は笑い声と笑顔でとても明るい雰囲気となります。今回の一枚は、そんな撮影の時の一コマです。わたしも緊張していましたがお互いに大...17Oct2018suiphotolife